んぐまーま

学長メッセージ 2019年3月号 学長からのメッセージ ~こんなこと・あんな…

2019年03月01日

廣島学長のイラスト

自国に不利な 協定・条約・委員会 などには 加盟しない
~ 最近の世界の 自国優先主義(?!)



 IWC(International Whale Committee) 国際捕鯨委員会(くじら資源管理を おこなう国際委員会) : 商業捕鯨に対して 厳しく取り締まりをしようとする ニュージーランドやオーストラリアなど が 国際裁判所 での禁止判決を迫っている。 しかし 日本は 一部の種類の鯨は 増加しているので その種だけの捕鯨を認めるよう 委員会に提案したが IWC では否決された(鯨肉を食べる習慣のある国はごく一部に限られている/人類と同じ哺乳類を食することに対して 偏見を持っている欧米人が多い/牛や豚も 同じであるが それについて彼らは論じない。 オーストラリアの人々が カンガルーの肉を食べているが 誰も “ No “ と言わないのに—)。
 委員会での否決に対して 「反対されたから 日本は IWC を脱退する」 との反応は 子供じみている。 反対されても IWC の中で最後まで議論すべきである。

 WTO(World Trade Organization)世界貿易機関
 TPP(Trans-Paciffic Partnership)環太平洋パートナーシップ協定 : 環太平洋地域の国々による経済の自由化を目的とした多角的な経済連携協定(EPA Economic Partnership Agreement):自由貿易協定の柱である関税撤廃や非関税障壁の引き下げなどの通商上の障壁の除去や 締約国間での経済取引の円滑化・経済制度の調整などを協議する場でもある。
 PARIS協定 : 地球温暖化対策として国際的に取り組むための協定・温暖化ガス大量排出国(1位 中国:協定に不参加  2位 米国  3位 インド  4位 ロシア  5位 日本  6位 ドイツ  7位 韓国  8位 カナダ  9位 ブラジル  10位 メキシコ) には PARIS協定 により 強い規制を強いられている(中国+米国 で年間のCO2 総排出量の 44 % を占めるが 両国は「知らん顔」) 。
 アメリカは トランプ大統領が就任してから 「アメリカ ファースト」 を前面に押し出し 自国に不利となる協定などから 一切 手を引くことを宣言している。 実際には WTO、TPP,EPA,Paris協定 から 脱退した。 これは 世界経済にとっても大きなマイナスであり また パリ協定からの脱退は 地球規模での環境汚染への悪影響をも来す。 米国は 温暖化ガス大量排出国(世界2位)であることを自覚の上 地球環境の汚染の責任を取らねばならないことを トランプ大統領は無視している。

 EU 欧州連合 : 参加28ヵ国は 拠出金を出し合い 国際難民や加盟国の医療・雇用・福祉・経済などの相互支援と参加国間での自由貿易などに取り組んでいる。

 英国では EU(欧州連合) 加盟による負担(金)の重さ・難民や移民の増加による英国民の雇用へのしわ寄せなど 国民からのブーイングが強かった。 現実問題として 2013年 英国の EU 負担金 170億ユーロ(2兆1250億円) 支払っている(EU への貢献度は ドイツに次いで 2位である)が 英国が EU から受ける金額は 63億ユーロ(7875億円) であり EU への貢献度の割には 見返りが 少なく 長年 EUへの支払いのため 英国での学校・病院建設などへお金を回すことが出来ない と。 国民投票で決めようかと 以前から言われていたが 実施すれば 反対派の勝ち ではと予測され なかなか実行されなかったが、 2016年6月に実施された結果は 離脱支持 52% であった。 2019年1月 英国下院が 離脱合意案を反対多数で否決されたことを受け 与党保守党の離脱派議員らは 代替案を提示する考えを明らかにした(保守党 メイ首相は 頭を抱えている)。 

 日本の IWC からの脱退は 上記のような他国に大きな影響を与えることはないが、やはり 自国にとって不利な協定だから脱退する というのは 余りにも 単純で大人気がない。 加盟国からも 脱退に対して ブーイング が発せられている。

 アメリカの PARIS協定からの脱退 や 英国の EUからの離脱(予定)は いずれも 環境汚染の惡化・世界の経済への惡影響 など 「自国の我儘」=「他国の大迷惑」 であることを 当事者(国)は 「仕方がない」 と思っているのであろうか。

 ***** 如何なる協定や委員会でも 反対者 vs賛成者 で議論しながら解決策を見い出し 共存を図る ことを忘れてしまっているのか?

 ***** 「んぐまーま」読者の皆様へ —- お別れのご挨拶 —-  H19年から(H21-H23年は中断) 8年間 毎月 自分の 「思ったこと・感じたこと・考えたこと」 などを 好きなように書かせて戴きました。 短大の学生さんに 何が伝わったのか/伝わらなかったのか 把握できていませんが 短大在籍2年間(24回の「んぐまーま」)に 1回でも 読まれ また 何かが伝わっているのであれば 嬉しく思います。 ご協力 ありがとう ございました。 H31年3月31日付で 退職した後は 残りの人生を free style で 好きなように流して行こう と 楽しみです。 皆さん さようなら。


んぐまーま 2019年3月号

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