四條畷学園短期大学

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2019/6/1
学長ブログ

2019年6月号 学長からのメッセージ ~山はお好きですか?~

 大阪から名神・北陸道を通って4時間ほど運転すると、富山を南北に走る緑豊かな呉羽丘陵にさしかかる。この丘陵を越えたとたん、眼前には雪を頂く立山の峰々や劔岳が迫り、その向こうには、さまざまな魅力で登山者を誘ってきた北アルプスの山々が控える。思わず小さな感動を覚える、絶景スポットです。

春の北アルプス最高峰を目指すような本格的な山登りでなくても、最近は中高年の登山者がじわじわ増えている。里山を楽しく登るのを習慣としている人も多い。何故に多くの中高年が山に登るのか? 「なぜ山に登るのか。そこに山(エベレスト)があるから」(マロリー) は有名な「理由」ですが、普通の中高年に聞けば、
・自然がそこにあるから、絶景があるから
・写真を撮りたいから
・心のエネルギーを充電できるから
・若いころから根性、そして汗をかくのが好き
・山で食べるインスタントラーメンやコーヒーがめちゃくちゃ美味いから
・ただ何となく ・・・ などいろいろな返事が返ってくるでしょう。

 私自身はずっと「山に登って何が楽しい、まったく意味がわからない。そんな時間もない」と山を避けていましたが、55歳になったある日に知り合った立山ガイドから、「少しずつwalkingでもして体重を減らして、手始めに近くの里山、立山の雄山(おやま)にでも行きましょう」と言われ、「じゃあ、山に登ってビールでも」、的な感じで、ただ何となく、登山ライフをスタートしました。そのうちに60歳近くになって、夏山に限って少しずつ高い山にも脚を延ばすようになりました。もちろん、高齢初心者の山登りで迷惑をかけないように、少しずつ指導してもらいながらです。

 山のどこがいいのか聞かれると、今でも答えることができなのですが、ただ何となく始めて、そして登って降りてくると、「何となく」いいのです。もちろん、絶景を見たり、しんどい汗をかいたり、雨と寒さにたたられる辛さも、「何となく」いいのです。低山でも山の空気を吸いに行くと、何か充電されたような気持ちにもなります。数年前には無理をして、北アルプスの憧れの山の一つにも登りましたが、そのときは感動で少し涙腺がゆるみました。

 とはいえ、登山は必ず危険が伴います。中高年の登山者の事故の増加を、耳にされることも多いでしょう。実際、登山シーズンともなると日本中の山々で非常に多くの事故が発生しています。登山での事故をなくすことはできませんが、そのリスクを少なくするためには、低山であっても「正しい知識と情報を得て」「適切な装備を整えて」、必要な指導を受けて、少しずつ学びながら実践と経験を積んでいくべきでしょう。

 今年はもし時間が許せば、私もまず飯盛山ハイキングから実践してみたい、と思っています。 山好きのどなたか、ご指導ください。

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